石狩市 浜益地区 実田　2019年05月 　　屋内の写真。 　　すでに床すら存在しない。 　　内部には、農作業用の器材でもあるかと思ったのだが、これといって農業に必要なものは見当たらなかった。 　　蛍光灯だけは現役の様子なので、ここは何かの作業場なのかも知れない。 　　ただ、ここまで徹底的に何も無いと、この家にいた方は、平成以前から離農されていた可能性もある。 　　ひょっとすると、昭和５０年代よりも前に離農されたのではないだろうか？ 　　そういえば昭和４８年（１９７３年）６月、浜益村のここ実田にて、北海道では比較的に珍しい、ボツリヌス菌による集団食中毒が発生したことがあった。 　　記録によると、葬儀会場である故人宅に、集落の方々が集まっていたところ、カレイのいずしが漬けられたまま放置されているのを発見。 　　そのいずしは、なんと、作成したご当人が今まさに、お葬式のまっ最中という状況。 　　つまり故人の持ち物となっており、しかも家族が皆辞退したため、このままでは勿体ない。 　　たぶん、以前にも分けてもらったことがあったのだろう。 　　９人が自宅に持ち帰って食べたまでは良かったが、うち５人が中毒してしまった。 　　２人は比較的軽度だったため、特に何もせずとも自然回復したらしいのだが、問題は他の３人。 　　食べた場所に毒素が蓄積していたのか、重症化してしまい、抗血清を注射されたという。 　　ところが、たくさん食べた１人の男性が、呼吸困難や言語障害が起こるほど悪化し、そのまま入院。 　　大量の抗血清を打ち、かろうじて助かったらしい。 　　ちなみに、いずしを食べたのが６月９日だったのに、退院できたのは７月だったというから、かなりヤバかった模様。 　　もう少しで三途の川の道連れであった。 　　勿体ないという気持ちは確かに分かるが、拾い食いはやめたほうがいいと思う。 　　 　　石狩市のトップに戻る