石狩市 浜益地区 旧幌中学校　2017年05月 　　ぐるりと一周して、中学校の体育館を眺めてみた。 　　この体育館、校舎よりも新しいように見受けられるため、閉校前に新築またはリフォームしたのかも知れない。 　　先ほどの木造校舎とは渡り廊下で繋がっており、幌が賑やかだった頃は、ここで中学校の３年間を過ごした生徒たちも大勢いたのだろう。 　　ちなみに昭和２３年度、幌中学校の生徒数は１４９名で、学級数は３、教員は５名だったと記録にある。 　　その後もしばらくの間、生徒数１５０名前後をキープしていたらしい。 　　しかし昭和３０年代後半に入り、人口が大きく流出し始めると、今度は千代志別や床丹の中学生たちも、幌中学校に通うようになった。 　　もっとも千代志別の集落はいささか離れすぎており、昭和５０年代になるまで、自動車が通れるような道すらなかった。 　　このため生徒たちは皆、中学校に隣接した下宿に泊まり、そこから学校に通ったという。 　　などと書くのは簡単だが、高校生ならばともかく、中学で下宿というのは凄い話だ。 　　１３歳、正確にはまだ１２歳かそこらで親元から独立するだなんて、まったくどうかしている。 　　当時にしても、苦労の連続だったと記録にあるものの、他に方法が無く、結局は下宿を受け入れざる得なかったという。 　　もし今、こんなことをやったならば、社会問題になるのではないだろうか？ 　　何時の世の中も、地方に住む子供の進学というのは、当人はもちろん親にとっても悩みの種なのである。 　　 　　石狩市のトップに戻る