石狩市 浜益地区 幌　2017年05月 　　旧中井商店の横に建つ、旧Ｓ氏住宅。 　　こちらも管理されてはいるとはいえ、玄関に無造作に張られた板がすべてを物語っている。 　　あるいはシーズンになると、Ｓ氏が戻って来られるのかも知れないが、この年の５月時点では、未だ在宅ではなかった模様。 　　かつて浜益最大を誇った幌集落の人口は、昭和２０年代の１４００人をピークに減り続け、平成２年には１６７世帯・４２９人に激減。 　　その後も減り続け、平成１７年には１４５世帯・２６６人に、平成２７年には１０８世帯・１７２人にまで減少してしまった。 　　実のところ、幌からの転出だけでなく、高齢化率の高さも、過疎の進行に拍車を掛けている。 　　地元の方に聞けば、転出は確かに多いが、世帯主がお亡くなりになって空き家化する住宅も珍しくないとのこと。 　　子孫は別の地で生活基盤を築いており、親の死後は幌にある旧宅への関心は薄く、事実上放置されるケースが相次いでいる様子。 　　また、多少の思い入れがあっても仕事がなく、さらに冬季が過ごし難いこともあり、都会に行く人が多いらしい。 　　しっかりした風除けが設けられた旧Ｓ氏の玄関が、この地の冬の厳しさを如実に表しているのだろう。 　　 　　石狩市のトップに戻る