石狩市 浜益地区 幌 2017年05月

  旧O本家住宅。

  珍しく、店舗のような長い庇を持つ漁場建築である。

  やはり無人化しているものの、管理はされている様子。

  最近は見なくなった、川の玉石を積んだ土留が、なかなか良い。

  この手の土留めは、鉄筋も何も入っておらず、ただモルタルと石を交互に積んだけ、というタイプが多く見られる。

  その割には長持ちするという説もあるが、隣家も同様の土留めだし、幌の街では比較的多く見られるかも知れない。

  なお、こうした丸石はセイロと呼ばれる岸壁づくりや干場に使われたもので、ニシン漁で栄えた漁師町では比較的身近な建材だった。

  他には網の錘にするなど、いろいろ使い出があったという。

  目前を流れる幌川から拾ってきたか、海岸にあったものか。

  たったひとつの石、それも漬物石のような石にさえ、歴史があったりするところが、面白いと思う。



  

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