白老町虎杖浜 2014年6月
実のところ、虎杖浜温泉は、私の祖父と縁がある。
祖父は、赴任していた竹浦の小学校で校長先生をしていたのだが、地元の医者とかなり親しかったらしい。
「ホテルほくよう」が営業を開始したころ、祖父はしょっちゅう、その先生に誘われて、無料で温泉に入ったという（医者は顔パスだったため、一緒に行けばタダだったとのこと）。
そうした大らかな態度が良かったのか、近隣に、世界的に有名な「登別温泉」という強力なライバルが存在したにも関わらず、「ホテルほくよう」は成功した。
そのせいか、雨後の筍のように、虎杖浜には、温泉付きの別荘や温泉旅館が建ち並んでいった。
見込みの無かった農家はどんどん廃業していき、湿地は埋め立てられ、出来た土地は次々と分譲され、街が造られていった。
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