余市町 入船 Ｔ中家住宅　2020年11月 　　余市運動公園の野球場手前に、戦前築と思しき木造住宅を見つけた。 　　Ｔ中氏住宅である。 　　昭和２３年の航空写真にも写っていたことから、昭和２０年より前に建てられたとみてまず間違いないであろう。 　　他にも、たとえば、出窓を守る屋根の形状や、窓下の化粧板が、時代を彷彿とさせる造りなのもさることながら。 　　２階建てだが上階が屋根裏部屋的な構造であることや、一階と二階の窓の間隔がとても狭いことが、時代を表す特徴だと推測した。 　　しかし、それ以前に、マルマル保険のロゴマークにはビックリ。 　　マルマル保険って、、、第一火災海上は、既に破綻して久しいのだが。。。 　　あと、ヨコハマタイヤの表記と、『火の用心』と描かれたシャッターボックスも渋くて、いい味を出していると思う。 　　ところで、錆びだらけのシャッターボックス。 　　いまだ円形のマークと肌色が見られることから、ひょっとすると、『火の用心』の下には、例のタイヤ笑顔が描かれていたのでは？ 　　だとすると、このＴ中氏住宅は往時、保険のみならず、タイヤの代理店をも営んでいたに違いない。 　　正式な建築年月が分からないのが残念である。 　　なお、戦前。 　　こちらの家の裏は球場ではなく、余市川の河口デルタ地帯で、一面の湿地帯だった。 　　対岸のニッカウヰスキー工場を含め、大きな三日月湖が複数残存しており、岸辺には、船さえ泊めてあった模様。 　　その後、湿地は埋め立てられ、今は運動公園となり、体育館や球場、テニスコート、陸上競技場などが建っている。 　　ちなみに図書館も、運動公園の奥に位置しており、その節には大変お世話になった。 　　この場をお借りして、御礼申し上げたい。 　　 　　余市町のトップに戻る