北海道航空専門学校　2019年05月 　　少し横に移動し、フェンス越しに場内の写真を撮ってみた。 　　分かりにくいが、広場の中心に、大きく『Ｈ』と書かれている。 　　ヘリポートだ。 　　それも２つ、いや３つ以上あるではないか？ 　　つまりここは、自動車などではなく、航空関連の学校だったに違いない。 　　そういえば、余市には農道空港が存在するが、ひょっとすると、この学校の設立と何か関係があるのだろうか？ 　　ちなみに農道空港というのは、農地の合間にある直線道路を、そのまま空港として使用できるようにした施設である。 　　正式名称は、農道離着陸場というらしく、いずれも空港としては、ごく小規模なものだ。 　　道内には４カ所あり、余市の他には美唄、士幌、北見に存在する。 　　諸般の事情により、現在ではほとんど利用されていないものの、空港自体は維持され残っているとのこと。 　　そんなわけで、北海道には意外と空港が眠っているのだが、まさか、農道空港の近くに、教育機関として作られた後、放置されている空港まであるとは思わなかった。 　　かつて滑走路として作られたであろう、炎天下のアスファルト広場を見て、しばし呆然。 　　近代的な航空系教育施設が、余市の山中に作られ、そして余人に知られることなく廃墟化しかけているのだ。 　　山菜摘みに来て、こんな施設を見つけてしまえば、もはや絶句するしかない。 　　唖然とする私の耳には、春に鳴く蝉の声だけが、静かに響いていた。 　　 　　余市町のトップに戻る