余市町 大川 村井アパート　2020年11月 　　大川も余市川に突き当り、モイレ岬を見ようと移動中、趣のある２階建てアパートを見つけた。 　　全木造製のアパートである。 　　かつて北海道内において、アパートという建物はすべからく木造製でり、一部モルタルであっても、壁や廊下はすべて木で造られていたものだった。 　　しかし、より優れた建材が建築業界に出回るにつれ、純木製アパートは次第に姿を消し、現在、残存数が非常に少ない。 　　こちらのアパートは、その数少ない例外で、基礎や柱の一部を除く構造物が全木製と思われ、発見時、非常に驚いた。 　　これだから、街中をぶらぶらと歩く旅はやめられない。 　　あらためて調べると、住宅地図には村井アパートという記載が見られる。 　　１階４世帯、２階も４世帯の８世帯収容アパートで、なんと、いまだに現役だった。 　　郵便ポストによると何軒か空室がある様子だが、過半数は埋まっており、倉庫代わりではなく、ちゃんと住居として使われている。 　　ここは河口と海に近い場所であり、まさか知られざるアパートが眠っているとは思わなかった。 　　ただ、地域住民からジロジロ見られたため、普段はあまり部外者が通らない地域なのであろう。 　　河口の写真を撮りに行くついでに、記念に１枚、撮った写真がこちらである。 　　それにしても、積んである薪の山は、もしかして薪ストーブのためのモノ？ 　　だとすると、ここは完全に昭和の世界であり、いささか狙い過ぎだと思う。 　　何にせよ、こんな物件を見つけた以上は、寄り道する以外、選択肢はない。 　　アパートの２階へ行ってみよう。 　　 　　余市町のトップに戻る