厚真 は、胆振地方のほぼ東端に位置する、農業の町である。 この町の特筆すべき点は、５０軒近い茅葺屋根の日本家屋が残されている、ということ。 幌内あたりから本町にかけて移動するだけで、日本昔話に出てきそうな家屋を何軒も楽しめる。 また、ギャンブレラ屋根（マンサード屋根とよく混同される）という、独特の傾斜のついた納屋も多く残されており、 開拓当初の空気を色濃く残した空間が、そこかしこに見られる、とても落ち着いた雰囲気の町である。 強いて言えば、昭和２８年に廃止になった早来軌道の跡が、殆ど残されていない点が、少々残念。 なお、廃墟好きなら、高丘地区の奥にある通称『神殿』は、ぜひ押さえておきたい。